はじめにお読みください(本当に良いアニメだけを後世に残そう!)

 時代は「萌え」から「燃え」へ。

 「萌え」「アキバ」ばかりがもてはやされる昨今、古き良き日本の芸術性・作家性に優れた我が国のアニメーションとそのファンは、いまや社会の片隅に追いやられています。悪戯に露出の多いゲームタッチの女性キャラ、低レベルの作画と知性の欠片も感じない脚本、まったく工夫のないワンパターンな画面演出…これら「萌え」「アキバ」という冠詞で括られるアニメの特徴は、外部からの評価を必要としない極めてクローズドな価値観の共同体の上に成り立っている事です。

 「アキバ」という地名が、もはやそれをして一種の共同体を指すようになった昨今、自らの間にだけ流通し、自らの間でだけ評価されると言う「萌え」「アキバ」のこういったある種の価値観は、普遍的なテーマ性やメッセージ性を内包することはありません。「○○萌え〜」等と言って股間を膨らませたり、特定の男性キャラクターをゲイにし、或いは悪戯に何でもかんでも擬人化して男色家に設定して興奮するのは当人の自由に他なりませんが、こういった趣向には未来へ通じる普遍的な価値観は存在しません。丁度、その時代に瞬間的に流行した一発屋の歌手のCDが、1年経ったら100円で投げ売りされている現象と似ています。過去の偉大な名作漫画の作家の名前と漫画タイトルは、我々の脳裏奥深くに刻み込まれ、次世代に語り継がれますが、やおい漫画の作家も漫画タイトルも、誰の記憶にも残らないのと全く同じです。

 アニメーションは我が国が世界に誇る文化です。日本は1990年代以降、長期にわたる経済不況により、残念ながらあらゆる産業に於いて国際的地位の低下が見受けられます。しかし、我が国のアニメだけは、海外に輸出され、確固たる地位を築きあげています。それは、日本製のアニメがどんな時代のどの国の人々にも共感をもたらす、普遍的な価値観とメッセージ性を内包しているからに他なりません。例えば機動戦士ガンダムでは「人類の新たな可能性と反戦」を、劇場版マクロスでは「音楽による異文化相互の理解」を、宮崎駿監督の作品群では「対立する価値観との共生」を、王立宇宙軍オネアミスの翼では「俗世界に囚われず、何かに挑戦する事の素晴らしさと崇高さ」、そして或いは新世紀エヴァンゲリオンでは「己の存在理由と葛藤」という、どの時代どの国の人々にも理解され、共感される壮大でいて身近なテーマ性が内包されています。だからこそ、世界中の人々が日本のアニメーションのファンに成り、また虜になってやまないのです。

 翻って、我が国で昨今流行りの「萌え」「アキバ」にはそういった普遍的な価値は存在するでしょうか。繰り返しますが、この様な価値は極めて閉鎖的な日本人の一部だけで理解され、内部循環して消費される閉ざされた価値観・閉ざされた世界に他なりません。「○○タン萌え〜」と言ってドイツ人は分かるでしょうか。南アフリカ人には理解されるでしょうか。恐らく、日本以外の多くの先進国では、我が国の一部「萌えアニメ」はポルノであると言う理由で放送できないというレベルにあるのが事実です。何故ならそこには普遍的な価値観も概念も存在せず、消耗品のように一部のコアなファンの擬似恋愛や股間を濡らす(或いは股ぐらを)為に使われる…正しく「萌え」はポルノの言い換えであり、そのような価値観がアキバ「文化」と名を付けられ大手を振ってまかり通っているのは実に我が国にとって不幸なことです。

 
 当ブログ、「アニオタ保守本流」では、悪戯に「萌え」や「アキバ」を意識した一過性の消耗品のようなアニメやそれに類する価値観を黙殺・或いは糾弾し、真に普遍的な価値観と製作者の芸術家的良心に貫かれた『良質なアニメ』を全力で応援したいと思っております。過去の先人たちが戯曲や小説や絵画や音楽から人生の意味や理由を考え、そして見つけ出したように、現在を生きる我々にも「アニメ」と言う最良の人生の教科書があるではありませんか。文明の深層、人生の理由、そして「どう生きていけばよいのか」というどんな時代のどんな世界に生きる人間も共通して抱くある種永遠のテーマに、アニメは答えてくれます。そのような『我々の人生の教科書となりうる良質なアニメ』を紹介し、積極的に皆様に発信していく。それこそが、アニオタの中の「保守本流」、そう、正統的なアニメオタクの姿に他ならないのではないでしょうか。

 当ブログ「アニオタ保守本流」の所以はここにあります。政治的な意味での「保守本流」とは、自民党がどうの民主党がどうの、やれ○○派だ○○グループだという政局的な観点で語られがちですが、本来の意味での「保守本流」とは、本当に良い価値観を守り、そして後世に残すべくそれを育てて行く考え方にほかなりません。願わくば50年後、100年後、この国に生きる子どもたちに、「萌え」や「やおい」だらけの刹那的で何の価値観も通底しないアニメばかりを残す事になら無いよう、今を生きるアニメオタク界の「保守本流」勢力は結集し、声をあげて行かなければならないのです。


 時代は「萌え」から「燃え」へ。当ブログ「アニオタ保守本流」がその勢力の一角でも担えれば、これ以上の喜びはありません。


*「アニオタ保守本流」管理人 古谷経衡




*いま、我々保守的なアニメオタクは「萌え」という名の旧世界の怪物=巨神兵によって社会の片隅に追いやられている。


☆アニオタ保守本流ブログランキング参戦中*バナーをクリック!↓↓

banner_02.gif