まるでソ連か東欧か〜「小沢一郎国策捜査」


西松建設裏金事件(YAHOO!ニュースより一覧)
http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/domestic/nishimatsu_kensetsu/

違法献金東京地検の立件「自民党はない」と政府高官(毎日)
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20090306k0000m040101000c.html

 読者諸兄もご存知のとおり、西松建設という中堅土建屋民主党小沢一郎資金管理団体某に違法献金したとして、小沢氏の第一秘書が逮捕された事件が起こり、永田町に激震が走っている。今回の件は、当ブログが扱うべき事件ではないかも知れないが、あえてここで一言申し上げたい。衆議院選挙を間近(少なくとも6ヶ月以内に)に控えたこの時期に、解散・総選挙が行われれば間違いなく次期総理大臣格の筆頭となると目される野党第一党党首の第一秘書を逮捕するというのは、明らかに東京地検の政治的意図が背後に見え隠れするものであり、国策捜査以外の何者でもない。

 チャウセスクやチトー等といった共産圏の独裁者が、政権末期になって自らの権勢が脅かされそうになると、司法を使って敵対者を失脚させるという、まるでソ連か東欧のような恐ろしい状況が今、この国で起こっている。

 『自民党という名の社会主義政権』が、まさに今これと同じ歴史的な弾圧を行っていると言えよう。必ずや歴史が今のこの国の不法性と異常性を証明するであろう。「第七艦隊発言」でアメリカ様の逆鱗に触れたために、属国傀儡である自民党がこれを司法官憲を使ってつぶす、とみなす事も出来る。(この辺はスポーツ誌が書いてたね)恐ろしい。まるでスターリン時代だ。ニキータ・ミハルコフ監督の映画「太陽に灼かれて」(スターリン時代の大粛清がテーマ)を思い出した。


*ある意味第1級のホラー映画「太陽に灼かれて」(1994・露/仏)



 今日、CSの朝日ニュースターで、民主党平野博文議員が、「政権交代を阻止してきたのはいつも検察である」と仰っていたが、一理どころかに二里も三里もあると管理人は考えている。もっと踏み込んで言えば、東京地検特捜部という名の特高警察は、正義の検察とは名ばかりの「常に体制の尖兵である」と言わなければならない。東京地検特捜部は、勿論全部の案件でそうではないが、こと、政治的にこの国のターニングポイントになる点ではすべからく、この国の「戦後体制」の最大の擁護者であったと言えよう。

 平野博文も言っていたが、竹下・金丸の佐川急便事件や田中角栄ロッキード事件をもっと徹底的に追及していたら、あの時代に政権交代が起こっていただろうと断言しておられた。これについては、事実どうなのかは分からない。しかし、例えばライブドア堀江貴文社長の逮捕と、同ラ社の強制捜査を発端とする一連のライブドア騒動では、「テレビ局」というこの国の一種利権の象徴と言うべき「聖域」に堀江社長が手を出したために、旧財閥らの守旧派の老人たちの意図によって堀江氏が不当に捜索されたのであると言う、一連の陰謀論を管理人はある一定程度支持している。

 堀江社長が、逮捕直前までに熱心にロシアを訪れ、宇宙ビジネスを本気で計画していたのは、わが国SF映画の金字塔である「王立宇宙軍 オネアミスの翼」に感銘を受けたためであるのは有名な話であるが、皮肉な事に、オネアミス劇中では、主人公シロツグ=ラーダットが、さまざまな「しがらみ」からの妨害や阻止工作を受けつつも、辛くも宇宙ロケットの発射にこぎつける(重力を振り切る=地上のしがらみや利権からも解き放たれる象徴である)のであるが、このシロツグに堀江社長が己の姿を重ねていたかどうかは分からないが、堀江氏が宇宙に行く夢は、この国に巣食う守旧派の老人たちと、彼ら体制の最大の擁護者である地検特捜部の妨害にあって潰えた訳である。ただ、地検特捜部の捜索が無かったとしても、ラ社のまるで「虚業」のような収益体質では、遅かれ早かれ上場廃止になっていたような気もする。 

 では、ラ社騒動に関連しての村上ファンド村上世彰氏の逮捕はどうであろうか。管理人はこれこそは国策逮捕であると言わざるを得ないのである。まったく微罪のような、立件できるか出来ないかも疑わしいような容疑での「村上潰し」、要するに地検は「出る杭は打つのではなく抜くぞ」というメッセージを国民に対して送ったに他ならない。村上世彰氏の逮捕直前の記者会見での言が、管理人の脳裏に今を以って焼きついている。村上氏曰く、
「そろそろ日本が嫌になってきた」

 この一言が、ラ社事件の全てを象徴していると言っていい。出る杭は打たれるどころか抜かれる。がんばって起業したとしても、必ずこの国の体制である所の老人達はそれを許さない、という否定的でかつ強烈なメッセージは、何よりもこの国の若者達のマインドに取り返しの付かない悪影響を与えたと言える。誰がこんな国で起業したり、何か新しい事をやったり、新しい発明をしたり、そして、万が一成功したとしてもそれによってこの国に対し、喜んで税金を納めたいなどと思うだろうか。明治時代に成功した財閥の子孫とその関係者だけには徹底的に優しく、希望と夢あふれる若者には徹底的に冷酷なこの日本と言う国に。

 青色LED訴訟の中村修二氏は、LEDの大発明をした時、所属先である日亜化学からの対価はわずか2万円の臨時ボーナスだけだったそうである。その後、裁判になり東京地裁が200億の対価を認めるという画期的な判決を下し、最終的には8億程度で和解したそうだが、こちらの案件は国家対個人ではなく、民間企業と個人と言う違いはあるが、すべからくこの国の体質は老人や体制が、若者や才能ある人間を徹底的に酷使し、そこから骨の髄まで搾取するという構図に他ならない。中村修二氏は、「才能のある若い人は日本から出た方がいい」と自らの著作でも講演でも述べているが全くそのとおりであるなと思う。

 話が逸れてしまったが、今回の西松建設事件も基本的な背景には、このようなこの国の「巨大な体制から突出しようとするものへの無慈悲な制裁」という暗く狡猾な意図が蠢いている。まして、小沢一郎と言うのは、体制から突出しようとするのではなく「自民党と言う戦後日本の体制=自民党と、その屋台骨である霞ヶ関の官僚機構をぶっ壊す」と公言して憚らない人物なのであるから、体制の老人達はきっと動揺したのであろう。更には、事もあろうにアメリカの属国政党である自民党が国是として堅持する日米同盟という機軸を見直す、まるで「自主防衛」を積極推進するかのような小沢氏の発言。これはわが国の体制もしくはその背後にいるアメリカにとって看過出来ない発言であろう。

 しかし、いよいよその自民党と官僚機構という、戦後日本、もっと言うと冷戦時代の象徴そのものが、どうしようもなく時代遅れで機能不全になっていると我々国民が気付き、選挙によってこれを取り替えようという機運がやっと高まった矢先に、この小沢氏を亡き者にしようと言う地検が行動を起こした。余にも露骨な、タイトルどおり「まるでソ連か東欧」の様な権力が司法官憲を使って目障りな人物を消すと言う、まさに社会主義国家が行う反政府活動家への粛清行為に他ならない。

 断っておくが小沢氏は、「オネアミス」のシロツグのような高潔な人物ではない事ぐらい管理人は分かっている。小沢一郎氏は田中角栄の一番弟子であり、田中金権政治の申し子である事は今更説明するまでも無い。しかし、自民党と言う毒物を制すには、諺の通り「毒を以って毒を制す」しかないのであり、それには小沢氏ではないとダメであると言うのが管理人の考えである。小沢氏が院政を敷きたい、と言うのならばそれで結構であるが、少なくとも院政であれ、総選挙後の非自民内閣の背後に小沢氏と言う強烈な個性がないと新政権は瓦解するであろうと思う。

 ともあれ今回の西松事件は、地検が動くタイミングが余にも露骨であるために(検察も重々承知であろうが)、かえって国民の権力機構への疑義が生まれ、自民党にとって選挙に不利であるという状況は益々深刻になるだろうと思われる。自民党の二階氏へも強制捜査が行われているが、これはあくまでも国策捜査ではないという事を地検が強調したいが為の動きであろうが、こういう時こそ総批判メディアのマスコミ・テレビ局は二階への追及の手を緩めてはならない。

 小沢氏が率いる民主党と言う名のロケットが、この国のしがらみや利権を振り切って飛び立つ事が出来るか。その結果は6ヵ月以内に判明するわけである。そして多分、これがロケットを打ち上げる日本と言う名のオネアミス王国最後のチャンスであろう。










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