桐島部活やめるってよ評

 見なきゃ見なきゃと思って逃していた本作。思い立ったが吉日、先日栃木県の小山市まで行って鑑賞。私の住む松戸市から二時間かけていった甲斐があった。公開からだいぶ立っているので上映館が渋谷と栃木というなんとも凄まじいアンバランス。気分的に栃木へ向かった。
 結論から言うともう辛いです痛いです。心が。僕の高校時代が蘇ってきて辛いです痛いです。僕は高校時代写真部部長(部員は自分だけ)だったけど、この気持わかります。映画部の前田(神木隆之介君)ほど利発でもなかったが、わかります滲みます心に。あの日の光景が蘇ってきます。ロメロぐらい見とけよ馬鹿野郎!「俺が監督に成ったらアイツら絶対使ってやんねー」武文くんわかります。その野心、そうでした、17歳の僕もそうでしたから、その秘めたる野心わかります。
 でも一方で、前田くんの吐露のように、「何者でもないが、しかし結局自分は何者にも成ることはできないのではないか」という自分の限界を俯瞰しちゃってる、その感覚もわかります。映画監督とか無理なんです。僕も無理だったもん。そう、限界見えてるの。人生の。わかるわーわかるよーそれ。と深い感慨に浸りつつ、涙で小山市を後にした。高橋優の主題歌「陽はまた昇る」勝っちゃったもんね。久しぶりだよサントラ買うの。もう、オススメです。特に高校時代非モテ非リアだったあなたに。
★★★★★(満点)



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