『東京マグニチュード8.0』始まる

 何を隠そうフジ”ノイタミナ”枠で先週より東京マグニチュード8.0が放映開始されている。(7.18日時点で関東地方では第二回目放送終了)東のエデン終了後の同枠での最新シリーズである。

 退屈で平凡な日常を憎悪する反抗期に突入した中学1年生の女子、小野沢未来(主人公)。夏休みだというのに両親は共働きで何処にも連れて行ってくれず、不貞腐れつつも小3の弟・小野沢悠貴と共にお台場のロボット博へ。その最中にM8.0の大地震に遭遇するというのが、第2回までの物語冒頭である。

 平々凡々とした日常、そして他者と比較して不遇な自分にコンプレックスを抱き、それが次第に社会全体へ憎悪に発展する。いつしかその憎悪はカタストロフィ(大破局・大破滅)願望となる。早々都合よく世の中が崩壊する事はないが、戦争でも大地震の一発でも起こらないだろうか…そう思っている矢先にドンピシャで大地震が起こるというのはこの手のカタストロフィモノでは定番であるが、この先どう話が展開していくのか興味深い。

 東京震災を主ミュレーションして緻密に再現されている旨、放送開始時に字幕が出るが、そういう考証も”日本沈没”よりは格段に精度が高いだろう。

 しかし、東京湾北部を震源とするマグニチュード8.0、深さ25キロって相当の大地震だが、M8.0というのは三陸地震クラスのプレートがずれて大津波が起こる海洋型地震の典型である。それが東京湾で起こるのか?…。第二話を見た限り、主人公らはお台場に居るのに津波の描写がない。ちなみに相模湾震源とした1923年の関東大震災では小田原とかで相当数の津波被害があった。東京”湾”が震源なのに津波が無いのはどうしてか…ちょっと首をかしげる。かといって内陸直下の地震にしてはM8.0は大きすぎる。それなら震源相模湾とかにした方が説得力がある様な気が・・・。あと、番宣のポスターにあるような東京タワーがひん曲がるのは劇中でもないよね(蛇足)。3話以降に期待。

 ちなみに余談だが、第二話で主人公の自宅が「砧公園の近く」という事が弟の台詞で判明する。砧公園は東京都世田谷区の西部、いわゆる成城地域であるが、東京圏を代表する高級住宅街のひとつである。主人公の小野沢未来がクラスメートの「夏休み海外旅行に行く・親が海外に別荘を持っている」等の会話を傍で聞いてブルーになり、ますます己の不遇を憎悪する描写が第一話であるが、主人公の両親は共働きと言う設定で、賃貸なのか分譲なのか知らないがそこそこのマンションに住んでいる。成城近辺で、劇中のマンションが60平米2LDKか3DKとして、賃貸ならば確実に15万/月は超えてこよう。ということは夫婦の合算月収は最低でも45万は無いと厳しい。分譲だとすると、この手のマンションはこの場所では新築で最低でも4,000万円を軽く超えてくる。案外、主人公が思うほど不遇な家庭環境ではない。節約して一戸建てを買う為に海外旅行に行かないだけかもしれない。ただ単に、場所柄自分の周りが余にも高所得者の子弟の比率が高いだけで、これが千葉や埼玉や神奈川に住んでいたら主人公の憂鬱はなかったかもしれない。いや多分ないだろう(笑)。

 主人公をして「あの人」と呼ぶ母親、そして父親が如何に偉大なのか。このあたり、如何に両親の堅実性と偉大さを理解できていない思春期の井の中の蛙的な無意味な自我の伸長が、大災害によって覆されるという話だったら面白い。

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